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株式投資で重要な知識を全てまとめてみたよ

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株式投資に関しての全般的な知識をここに書き溜める。

株式投資とは

株式とは出資と引き換えに投資家に与えられる会社の所有権。

株式を保有する者は利益の分配である配当金を得ることがきる。

株式投資とはその所有権の価値上昇、または、配当金から利益を上げる行為。

倒産と上場廃止リスク

株価は企業の価値を反映する。

倒産すれば、その価値はゼロとなる。

上場廃止となれば、相場が消滅し、資金の回収が難しくなる。

価格変動要因

株価は様々な要因で変動し、時には複合的な理由で上下する。

外的要因

  • 金利の変動
  • 為替
  • 景気動向
  • 政局
  • 事業環境の変化
  • トレンド

内的要因

  • 業績の変化
  • ニュースリリース
  • 配当金額の変更
  • 買収および合併

世界の株式市場

投資家はブローカーを通じて証券取引所にアクセスし、株式を売買するわけだが、インターネットが普及した昨今、世界中の株式を取引することが可能となった。

主要国における株式市場の時価総額は以下だが、アメリカ株式市場に富が集まっていることがひとめでわかる。

*時価総額:企業価値の総計

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https://www.nikkoam.com/products/etf/we-love-etf/nikko_etf/us-stocks

アメリカ株式市場

アメリカは世界の株式市場をリードする存在となっている。

アメリカ株11セクターの特徴

証券取引所に上場している株は11のセクター(分野)に分類されている。

これらのセクターにはそれぞれ違う特徴がある。

覚える必要はないが、イメージを掴むとわかりやすい。

  1. 生活必需品
    食品やタバコ、スーパーマーケット、日用品メーカーなどのセクターでディフェンシブで安定しており、高い配当金を付与する株も多い。コカ・コーラやペプシ、P&Gなどの代表企業が分類される。

  2. エネルギー
    石油、ガス、石炭、燃料、エネルギー機器や関連サービスを提供する企業群。原油価格との相関性が強く、景気動向にも敏感でコロナショックの際には大打撃を受けた。しかしながらその他セクターとは異なる動きをする場合も多いのと同時に、高配当が狙える企業もある。かつて石油会社が時価総額世界1位だった時代もある。石油メジャーと呼ばれるエクソンモービルとシェブロンなどがメインプレーヤー。

  3. 素材
    化学、建築資材、包装、金属、製紙会社などのセクター。サプライチェーンの最初に位置する企業が多く、基本的にB2Bの業界なので景気の影響が大きい。一般消費者の目に触れにくいが、The Sherwin-Willams CompanyやEcolabなどが代表。

  4. 資本財
    防衛、機械、航空宇宙、航空、建築、製造会社のセクター。政府との関係が深いセクターでもあり、安定したキャッシュフローを生み出す企業が多い。配当金にも期待できる。ボーングやUPS、デルタ航空、キャタピラなどの大型企業が存在。

  5. 一般消費財
    小売やアパレル、飲食、自動車、ホテル、メディア、旅行、家庭用品などを扱う企業のセクターで、一番馴染みがあると言えるだろう。コロナショックではロックダウンなどで消費が低迷し、オンラインに移行するなどの動きを見せている。アマゾンやスターバックス、マクドナルド、フォードなどが代表企業。

  6. ヘルスケア
    医薬品やヘルスケア機器、ヘルスケアサービスを提供する企業郡。今後、平均寿命が伸びていくにつれ、成長すると思われるセクター。新薬開発などは巨額の投資が必要となるため、キャッシュフローや収益が不安定な企業も多いが、大化けする可能性も秘めている。ファイザーやジョンソン・アンド・ジョンソンなどが有名。

  7. 金融
    銀行、保険、不動産で構成されるセクター。金利の影響を受けやすく、金利が上がれば株価が上がる場合が多い。2008年のリーマンショックでは大打撃を受けた。仮想通貨やブロックチェーンを含むフィンテックによるイノベーションが加速しており、変革の時期を迎えている。JPモルガンやバンク・オブ・アメリカ、ゴールドマン・サックス、ウェルズファーゴなどの巨大企業が分類される。

  8. 情報技術
    インターネット、ソフトウェア、半導体、電子機器、データ処理、通信機器、ITサービスを含む。近代アメリカの成長を牽引してきた原動力とも言えるセクター。高い成長率を維持しており、伸び代も大きい。マイクロソフトやアップル、セールスフォースなどが分類される。

  9. 通信サービス
    キャリア、SNS、インターネットサービスのセクター。5Gの到来などで大きく成長する可能性を秘めており、情報技術に次いで期待されている。グーグルの親会社であるアルファベットやフェイスブック、ベライズン、ネットフリックスなどが有名。

  10. 公共事業
    電気、ガス、水道などのライフラインを提供する企業のセクター。生活に必要なものが商品なのでディフェンシブで安定的な企業が多い。高配当狙いでは人気のセクター。デュークエナジーやネクステらなどの企業が代表的。

  11. 不動産
    アパートやショッピングモール、オフィスなどの不動産を管理する会社などのセクター。利益のほとんどを配当金で付与する。

セクター別成長率

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情報技術が2010年から平均で年間18%も伸びている。

その他セクターもエネルギー以外、軒並み年間10%以上の伸びを見せている。

時価総額トップ100(2020年)

順位

シンボル

企業名

1

AAPL

アップル

2

MSFT

マイクロソフト

3

AMZN

アマゾン・ドット・コム

4

GOOGL

グーグル

5

GOOG

グーグル

6

FB

フェイスブック

7

BABA

アリババ・グループ・ホールディング

8

TSLA

テスラ

9

BRKB

バークシャー・ハサウェイ

10

V

ビザ

11

TSM

台湾積体電路製造[TSMC/台湾セ

12

WMT

ウォルマート・ストアズ

13

JNJ

ジョンソン&ジョンソン

14

JPM

JPモルガン・チェース・アンド・カンパニー

15

PG

プロクター・アンド・ギャンブル

16

MA

マスターカード

17

NVDA

エヌビディア

18

UNH

ユナイテッドヘルス・グループ

19

HD

ホーム・デポ

20

DIS

ウォルト・ディズニー

21

VZ

ベライゾン・コミュニケーションズ

22

BAC

バンク・オブ・アメリカ

23

PYPL

ペイパル・ホールディングス

24

CMCSA

コムキャスト

25

KO

コカ・コーラ

26

CRM

セールスフォース・ドットコム

27

ADBE

アドビ・システムズ

28

NFLX

ネットフリックス

29

NKE

ナイキ

30

T

AT&T

31

PFE

ファイザー

32

MRK

メルク

33

NVS

ノバルティス

34

PEP

ペプシコ

35

INTC

インテル

36

ABT

アボット・ラボラトリーズ

37

ABBV

アッヴィ

38

CSCO

シスコ・システムズ

39

CVX

シェブロン

40

ASML

ASMLホールディング

41

TMO

サーモ・フィッシャー・サイエンティフィック

42

ORCL

オラクル

43

XOM

エクソン・モービル

44

PDD

ピンドュオドュオ

45

COST

コストコ・ホールセール

46

QCOM

クアルコム

47

MCD

マクドナルド

48

TMUS

Tモバイル

49

UN

ユニリーバ

50

UL

ユニリーバ

51

AVGO

ブロードコム

52

ACN

アクセンチュア

53

DHR

ダナハー

54

MDT

メドトロニック

55

NVO

ノボ・ノルディスク

56

LFC

中国人寿保険[チャイナ・ライフ・インシュア

57

NEE

ネクステラ・エナジー

58

UPS

ユナイテッド・パーセル・サービス

59

HON

ハネウェル・インターナショナル

60

TXN

テキサス・インスツルメンツ

61

BMY

ブリストル・マイヤーズ・スクイブ

62

BHP

BHPビリトン

63

UNP

ユニオン・パシフィック

64

AZN

アストラゼネカ

65

SAP

SAP

66

JD

JDドットコム

67

LLY

イーライ・リリー

68

LIN

リンデ

69

BUD

アンハイザー・ブッシュ・インベブ

70

CHTR

チャーター・コミュニケーションズ

71

AMGN

アムジェン

72

CHL

チャイナ・モバイル

73

BA

ボーイング

74

SHOP

ショッピファイ

75

ZM

ZoomVideoCommunicationsIn

76

PM

フィリップ・モリス・インターナショナル

77

C

シティグループ

78

WFC

ウェルズ・ファーゴ

79

BBL

BHPグループ

80

RY

ロイヤル・バンク・オブ・カナダ

81

LOW

ロウズ

82

SBUX

スターバックス

83

MS

モルガン・スタンレー

84

PTR

ペトロチャイナ

85

RTX

レイセオン・テクノロジーズ

86

IBM

IBM

87

HSBC

HSBCホールディングス

88

BLK

ブラックロック

89

LMT

ロッキード・マーチン

90

HDB

HDFC銀行

91

AMD

アドバンスド・マイクロ・デバイシズ

92

MMM

スリーエム

93

NOW

サービスナウ

94

TD

トロント・ドミニオン・バンク

95

AXP

アメリカン・エキスプレス

96

CAT

キャタピラー

97

SCHW

チャールズ・シュワブ

98

INTU

イントゥイット

99

GE

ゼネラル・エレクトリック

100

GSK

グラクソスミスクライン

株式の分類

株と一言で言ってもそれぞれ違った特性を持っている。

では、どのようなタイプの株が存在するのか。

いくつかの視点から分類する。

非上場株と上場株

世の中には株式会社が多数存在するが、一般投資家がこれら全ての企業の株にアクセスすることはできない。

一般的に個人投資家が売買できる株式は、証券取引所に上場された上場株式だ。

非上場株式は銀行やベンチャーファンド、エンジェル投資家、認定投資家などから出資を受けている。

新規公開株

ある一定基準を満たして当局に申請した企業は、証券取引所に株式を上場することができる。

この株式を上場することをIPOと呼び、その株式を新規公開株、IPO株という。

IPO株を買うためには、証券会社を通じて応募する必要がある。

IPO株は価格が激しく動き、ハイリスク・ハイリターンな投資となる場合が多い。

巷ではIPO株が高確率で儲かるなどの話もあるが、そんなことはない。

グロース株VSバリュー株

株を分類するひとつの視点としてバリューとグロースという見方がある。

定義はまちまちだが、イメージとしては以下のようなことが当てはまる。

  • グロース株
    売上や利益の高い成長が期待できる、PERやPBRの観点から見れば割高だが、将来性込みで株価が高騰しやすい。
  • バリュー株
    大きな成長は期待できない、PERやPBRの観点から見れば割安だが、安定的な価格推移を示しやすい。

*PER(価格収益率):株価÷1株あたりの純利益で求められる、より低い方が割安だと判断できる

*PBR(株価純資産倍率):株価÷1株あたりの純資産で求められる、より低い方が割安だと判断できる

配当株VS非配当株

配当を出すか出さないかは、企業ごとの方針がある。

それぞれ以下のような特性がある。

  • 配当株
    利益を配当に回すためインカムゲインで確実にリターンを得ることができるが、毎年の税負担が大きい
  • 非配当株
    利益を再投資に回すため不確実性が高いが、更なる株価上昇によるキャピタルゲインが期待できる

*インカムゲイン:資産から一定周期で発生する収入

*キャピタルゲイン:資産売却から得る収入

小型・中型株VS大型株

時価総額で小型株と大型株に分類することができる。

それぞれの特徴は以下。

  • 小型・中型株
    成長性が高い、大化けする可能性がある、ボラティリティが高い、倒産リスクが高い
  • 大型株
    安定的に成長する、ボラティリティが低い場合が多い、倒産リスクが低い

先進国株VS新興国株

先進国と新興国の観点で見ると以下のような違いが見えてくる。

  • 先進国株
    事業環境が安定しているのでカントリーリスクが低く、為替リスクも比較的低い、安定的に成長する可能性が高い
  • 新興国株
    事業環境が不安定でカントリーリスクが高く、マイナー通貨であれば為替リスクが高い、爆発的な経済成長に株価が恩恵を受ける可能性がある

 最後に

株式はポートフォリオの中でも軸になる資産クラスと言える。

株式投資は少し未来を見通して判断することが重要だ。

投資スタイルや目標でリスク許容度が変わってくるので、自分が何を求めているかを考えた上で、銘柄を選択すべきだと言えるだろう。